私の自説である「従業員性悪説に基づく欧米流マネジメントは日本人には不向き」は次の根拠によるものです。
私は常々、日本の間接業務(事務所)の生産性が先進国中最下位である原因もおそらくここら辺にあるのでは? と考えています。
8年前の独立起業まで私は様々な上司に使われてきましたが、管理の上手い上司に巡り合った記憶がほとんどありません。それどころか「もうちょっとやる気が出るように言えないのかな、この人は」とか「誰がこの人を課長にしたのだろう? 」などといつも思っていました(笑)。皆さんにそんな経験はありませんか?
そのような知見および経験から、今日私は「日本人の弱点は管理(マネジメント)」と確信するに至りました。
ここで皆さんにお伺いしますが、そもそも「管理の目的」とは一体何なのでしょうか?
諸説ありますが、私は次のように考えています。
「管理の目的」とは、上から与えられたor自ら設定した目標を達成すること。つまり「管理」とは「目標の達成手段」ということになります。この認識が非常に大切です。
そして「管理」を実現とする「管理技術」とは、「目標を最短の納期かつ最小限の経営資源(人・物・金・情報)で達成する技術」です。つまり組織マネジメントの究極の目的とは、業務の生産性と品質を管理・向上することによって目標を達成することになります。
日本の間接業務の生産性が低い理由は、間接業務の生産性向上をミッションとする部署もなければシステムもない、課長にも組織マネジメント教育をしていないからです。これでは組織マネジメントの最前線に立つ課長が、「マネージャー」として機能するはずありません。近年課長職のメンタル不全発症率が異様に高い理由も同様です。
「管理」が苦手な日本人は前述の認識が薄く、「管理職=管理する人かぁ」 「じゃあ、いっちょう部下を管理してみっか!!」 「お~い角川、今日から毎日帰社前に業務日報を作って、俺に提出しろ!!」 等、管理すること自体が目的化しているケースをしばしば見かけます。
管理職の方は①自分は一体何の目的で部下を「管理」しているのか? ②「管理」のために自分が現在実施していることは①の目的達成手段として本当にベストと言えるのか? という2点について、この機会に一度真剣に考えてみてください。その「管理」、本当に必要ですか?
メルマガ冒頭の①~④の理由により、日本人を使って最大のパフォーマンスを上げるには「無管理の管理」がベストと私は信じています。その「無管理の管理」を実現するシステムこそ「従業員性善説」に基づくメイドインジャパンの『組織マネジメントシステム』に他なりません。
あなたは「管理の目的」を正しく認識していますか?